TMIウォレット(予言・透視用)のレビュー一覧
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橋本英司さん
評価1評価2評価3評価4評価55
2017/10/11 00:36
まず最初に、製作時期・入荷時期で仕様が変更されるかもしれませんが、嬉しいことにデックが2つ入るぐらいの巾着袋が付属しています。 購入後、手にとってTMIウォレットの仕組みを理解し確認し、解説書を読みながら感じた第一印象は、本当に大変失礼ながら「ん・・・たいしたことないんじゃ・・・?」でした。 また、予言の肝となる手法は知識としては持っていても演じたことがなく、自然に行えるかどうか全く未知数でした。 『サイフを取り出し、観客に向かって放り投げる』という表現から「クロースアップマジック向きではないのかな」とぼんやり考えていました。 私は複数の『透視』または『予言』に使う用具を使ってメンタルマジックを演じています。そのどれよりも劣る感覚が、このTMIウォレットにありました。今ひとつピリッとしたものが感じられないのです。 しかし、よく考え、自分がTMIウォレット使用で演じる様をイメージしてみると全くの正反対。「もしかしたらこんなに使えるマジック用具は少なくとも自分は持っていないのでは?」と。 例えば。 ピーク、透視であれば、使い勝手の良いインプレッション・デバイスを複数持っていますが、万が一観客が書き損じた場合やり直しが効かないので困ります。しかし、TMIウォレットは違います。使用する用紙は普通の紙です、やり直せます。 数字・アルファベット予言であれば優れた各種スワミギミックを持っていますが、どれも言ってみれば消耗品であり、予言という現象にしては観客が決めた内容を演者が先に訊かなければならず、そこが弱みでもあり、聴き損じる訳にもいきません。(アルファベット「L」「M」「N」は発音が似ていて注意が必要でした。)しかしTMIウォレットは違います。観客が決めた内容を訊いて不自然ではないシチュエーションになっています。 電子メカでもないので寿命も気にすることがなく、壊れにくい。主となるギミック作動もスムーズで一瞬で事が済みます。 ノーフォースの予言なのでマルチプルアウトワレットでもありません。もしそうだとしたら薄すぎます。日常使う財布として充分に自然なデザインであり、実際に使用できます。 何よりも解説書の随所に散りばめられたサトルティが巧妙で、価値を感じます。 そこで改めてTMIウォレットを手に取ってみると、「なるほど、計算され尽くしている!」と唸りました。紙幣が何枚入っていようと、その内側に今観客が決めた数字が書かれたメモが入っているのですよ?<二つ折り財布ですから紙幣に挟まれた完全な密封状態>です。後からメモ用紙を差し込み入れる隙間などありませんしやりません。覗き見ることも不可能です。 クロースアップで数字予言を2日で6~7回演じましたが、何て楽に現象成立まで進行してしまうワレットでしょうか。 この財布と筆記用具さえあれば喫茶店で珈琲が来るまでの間、絶対に有り得ない予言で、同席の友人知人を驚かせることが出来るのです。このカジュアルさが魅力です。 『お客さまコメント』に記載されている内容には何の誇張もありません。あの方の仰る通り、私もベストマジックになりそうです。当分の間、透視と予言はTMIウォレットでいきます。星5つです。
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