観客がマインドリーダーになる

解説書「スプリングボード」の考察

<観客がマインドリーダーになり演者の心の中を読み取る>という「スプリングボード原理」を解説した、解説書「スプリングボード」についての考察です。

● その基本手順『THE KNOWING』において、演者が思い浮かべたカードの 「色」と「数字の大小」を100%、観客は当ててしまいます。
● スートにおいては外すことも稀にありますが、「初めてのマインドリーディング でここまで当てられるのであれば上々の出来ばえ」であるため、一応の成功といえます。
● しかし、原案の英語による台詞のニュアンスが日本語では適用されないため、数字の「大きい小さい」は当てられても、そのものズバリは当てにくく出来ており、観客一人の力ではスーと数字の2点を外して終了というやや期待外れのケースも有り得ます。

この打開策には苦心しました。

● 日本語解説書にはその方法として・・・「数字は二択ではなく13通りのため、難しいのでこうしましょう、という・・・」
● 原案では「具体的な数字をなるべく使わない方が望ましい」となっているため、なんとか原案に近い方法で数字をズバリと当てさせる方法はないか、と。

● スプリングボードの前提として「観客のマインドリーディング能力の潜在的パワーを測定してみるテスト」というお膳立てがあります。これを利用しましょう。

・手順例

● ダイスを用意し、トランプとダイスを使った奇術を演じます。 (カードマジック事典「ダイスの示すカード」等参照)
● 演者「サイコロは後でもう一度使おうと思っていますのでテーブルに置いておいてください」(置かせるダイスは一個。)
● 観客がダイスを置いたら、スプリングボード『THE KNOWING』をスタートします。
● カードの色、スート、数字の大小を次々に当てていく観客。
● 演者「見事ですよね。素晴らしい。でも数字については13個あるので難易度が高く、あえて数の大小のみのリーディングにしました。どのぐらい大きいかについては故意にテストしませんでした。しかし見てください。この実験が始まる前にあなたが置いたサイコロを。」
「目はいくつですか?」
● 演者:「人間というのは知らず知らずのうちに様々なものから影響を受け、様々なものへ影響を与えています。」
「偶然の一言で片付けるのは簡単ですが、あなたが何気なく置いたサイコロの目。私はそこに潜在能力の高さを感じます。」
「リーディングテストにご協力いただき、感謝します。ありがとうございました。」

● 観客に具体的な数字を直接言わせないで現象を成立させる、1つの方法だと思い、置いたダイスで無意識に当ててしまうというシチュエーションで演じています。

● ダイスを振らせて出た目を使うより、ずっと潜在能力の証明として説得力があります。
● この方法では「出来過ぎ感が強く、説明が後付けである」と思われぬよう、ダイスに加え『Invisible Deck Application』⇒インビジブルデックの応用も活用して、演者のご都合主義感を消すと強力です。
―以上―

⇒スプリングボード(観客がマインドリーダーになる) 

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