<追跡者>:カードマジック

レギュラーデックで可能です。セット不要。ノーフォース。セルフワーキングです。簡単にまとめていますが、多様に応用が効くものです。

手順

デックから自由に2枚のカードを選んで、テーブルに裏向きで置いてもらいます。

どちらか1枚を観客のカード、残り1枚を演者のカードとします。この決定は観客が行います。

決められた観客のカードを覚えてもらいます。

これを裏向きで返してもらい、デックに入れてトップコントロールします。ダブルカット+フォールスシャフルを使用していますが、セルフワーキングにするなら別の方法を後述します。

残ったカード1枚を表向きにしながら「これは私のカードですので覚えなくても構いません」と言って(でも記憶に残っているものです)、デックの中央に演者側から5ミリぐらい差し込んでから抜いて、すぐにボトムに入れてデックを揃えてしまいます。
観客側から見ると中央のカードが少し飛び出てからカードを入れたので、本当に真ん中に入れたように見えるかも知れませんが、この直接的なボトムコントロールはバレバレでも構いません。

台詞:「これを演ると大抵こう言われます。『今、本当に入れた?』と。」

デック全体をひっくり返すと、案の定、一番上に演者のカードが見えています。(ア)

台詞:「ご承知のように・・・ご覧のように、案の定・・・入れていないんですよね。これをきちっと間違いなくトランプに入れるにはこうします。」

そう言って表向きのままハッキリとシングルカットをします。

デックを裏向きで置いて台詞:「これで私のカードはトランプに入ったのですが、その前にもう1枚、特別なカードを入れていますよね。

そう、あなたのカードです。赤い、ダイヤモンドのマークが4つ描かれた・・・そうですよね?」と、言い当ててしまいます。(現象1)

「ダイヤの4で間違いないですね」と言いながら表向きでデックを立てて持ち、広げて観客のカード・D4を探します。みつけたらアウトジョグして、デック全体を『裏向き』でテーブルスプレッドします。

「何故わかったかと言うと隣に。」アウトジョグカードの隣(真上)の1枚と一緒に引き抜いて、表向きにポンポンとテーブルに放ります。観客と演者のカード双方がそこに見えます。(現象2)

「私のカードがあなたのカードを尾行していたからです。追跡者ですね。気をつけたいものです。」と言って終わります。

2枚のカードが隣接して現れることも不思議ですが、マークドデックでもないのにいつの間にか観客のカードを知っていることも不思議です。

仕掛け

隣接して現れるのはトップとボトムにあるカード2枚がシングルカットでくっつくからです。

カードを言い当てることが出来るのは、(ア)の時にピークしています。

(ア)で『デック全体を裏返す動作』に観客は眼が行き、『一番上に演者のカードがあること』に必ず注目しています。
この時に一番下にある観客のカードをピークします。
かなり大胆に演ってもミスディレクションが効いてバレませんので安心してピークしてください。
『プルダウンしてデックを観客側にずらすピーク』を使っていましたが、庄司タカヒトさんの【衛星・トランプ当て】の知り方、方法が安全で的確です。
他のマジックでもカードを知るシーンで、大変有用なハンドリングで常時使わせていただいております。

先述したセルフワーキングのトップコントロールはヒロ・サカイさんの【ノーコントロール インビジブルデック】が有効です。

ケセラセラ3 https://www.ftmagic.jp/shopdetail/000000002695/

―以上:橋本英司氏寄稿―

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