マジックを超えた不思議

何の手がかりもなく誘導もなく観客が当てることは可能か

【メモ・マインド・カード(メンタリスト用デック)】を使ってカードを6枚に絞った後、

『候補のカード』6枚を裏向きでテーブルに並べます。色のリーディングは省いたほうが望ましいです。
色を訊かずに候補をたった6枚まで絞った方が不思議ですから。

ここでは、候補として『青い乗り物』6枚を並べたとします。

演者:「このなかにあなたのイメージした絵があると良いのですが・・・では、お訊きします。
それは何の絵でしたか?色は結構です。何の絵でした?」

先程まで秘密だった内容ですから、「言っちゃって良いのですか」と問われるかもしれません。それでも絵の名称をコールさせます。

仮に「バスの絵です」と言われたとしましょう。演者はホッとした表情を見せ、6枚を回収し、表を見て『青いバス』を右手に持ち「ありました」と言います。

『青いバス』1枚を表向きでテーブルに置き、他の5枚は少し離れたところに裏向きで重ねて置きます。

演者はネックレスを外し、片手に持って振り子のように揺らし、『青いバス』1枚の上でも揺らしてから、「お持ちください」とネックレスを渡します。

『青いバス』1枚を他の5枚に混ぜて、軽くシャッフルします。演者自身は「上から3枚目に『青いバス』がある」と位置を知っているコントロールシャッフルです。

コントロールシャッフル例

『青いバス』1枚を他の5枚の上から3枚めに差し入れます。

トップの2枚を順番を変えずボトムへ、次の3枚をボトムへ、最後に1枚をボトムへ回します。これを何度繰り返してもOKです。

振り子で検知!?

横一列に裏向きで並べ、端から1枚ずつ、カードの上で振り子をかざしてもらいます。

勿論、演者は3枚めが当たりとわかっていますが、観客はそれを知らないはずです。

それでも不思議なことに何故か当たりのカードの上で振り子は揺れ、回り始めます。

【DVD:MRI ペンデュラム(振り子が導く)】に似ていますが、そのDVD解説とはまた違った原理のようで、何故観客が当ててしまうのか、私にもはっきりとはわかりません。

考えられるとすれば、「3枚めあたりにそろそろ『青いバス』が来そうだ」という、無意識に最初と最後の両端を除外する人間の習性、勘がそうさせてしまうのか(黒ひげ危機一髪ゲームでも一刀めでまさか飛び出ないだろう、と思っていますよね。)

または演者が「これが正解のカードだ」と分かっていれば、意識して台詞や間のとり方などで誘導しなくても、それこそ仕草や語調などに他のカードの時とは異質の感覚が意図せずとも無意識に生じ、それを観客がこれも無意識に感じ取り、勝手に振り子が揺れ動くのだと私は思います。

振り子というモノ自体が静止を保つことが難しく出来ていますので、比較的容易に現象が起きるものです。

何度か実演してみて、誘導なしでも充分にイケると感じました。

台詞で誘導するなら1枚めと2枚めでは「揺れませんね」と言えば振り子は揺れず、3枚めで「集中しましょう」「3枚めです」「次はどうでしょう」などと一言、言ってから振り子をかざしてもらえば揺れ始めます。
例え揺れなくても「揺れていますね」と言えば揺れてくるものです。

これはそれまでの過程においてリーディングで当てられた経緯がありますから、演者の暗示にかかりやすくなっているのだろうな、と思っています。

確実に現象を起こすなら、やはり【MRI ペンデュラム】 の原理に沿って、手順通り進行するほうが優れています。

マジックを超えた不思議

【DVD:MRI ペンデュラム(振り子が導く)】については大変な人気商品ですから、購入当時にフェザータッチMAGICさんとお話をさせていただきました。

何の手がかりもなく誘導もなく観客が振り子で当ててしまうことは不可能と思っていましたが、フェザータッチMAGICさんは独自の感性で考察なさっておられ(詳細は伏せなければなりません)、そのヒントからこのメモマインドカード手順を試してみたところ、ラスト6枚で何の誘導無くとも観客が持つ振り子は当たりのカードの上で揺れ始め、演者の私自身が「どーゆーこと???」と、大変驚いたことを覚えています。
(この時は簡易的コントロールシャッフルではなく、目で追えないように混ぜています。演者は当たりカードの位置を把握しています。)

観客の振り子が揺れなければ私がダウジングのごとく、振り子を持って位置を当ててしまえばいい、そう思っていましたから。

たまにこのようなマジック・トリックを超えた不思議に出会ったりしますので、
あれこれ不安視したりせず、やはり実演が貴重な体験をさせてくれる最良の練習法、鍛錬です。