自由な選択で本当の奇跡を

『自由に観客の頭の中で選択した』と思ってもらうための条件 考察

● サイレント・ランニング、AKA、スプリングボード、マインドパワーデック、インターセプト、インフェルノ、ブ・ウエーブなどで使用される「自由に観客の頭の中で選択した」という種のエフェクトですが、演者の台詞でかなり印象が異なってきます

(1枚のカードを決めさせるなどの手順を終わった直後)
演者:「全く自由に、何の制限もなく、あなた1人で、心の中だけで、頭の中で決めましたよね?」

これを強調すると観客は「本当に自由だったか」「本当に無制限だったのか」「本当に頭の中だけで、自分の意志で決めたのか」を振り返ります。
これはマズイのです。振り返られると怖いのです。ですから殆どこういった台詞は使いません。かなり危険な台詞だと思っています。

安全な台詞は、

「その選択は世界中の誰にも言わずに、内緒で決められたものです。」

「あなたの頭の中にだけある、秘密のカードです。」

「それはトランプ52枚の中に必ずある1枚です」

この嘘ひとつない台詞を聞いて、観客が勝手に 「自由に自分の頭の中で選択した」「制限は無かった」「確率として、1/52だ」と思い込んでくれたら完璧です。

また、このように思い込むよう、誘導しなければなりません。

どんなマインド・リーディング原理にも、99%、本当は何かしらの制限があります。

完全フリーチョイスでも問題の無いマインド・リーディングは、全体の1%に満たないのではないでしょうか。

その制限はカードが見えている範囲だったり、演者が決めたルールだったり、

演者からの「この方が良いので(ショーとして盛り上がるので)こうしてください」という一種のお願いだったりします。

『嘘ひとつない台詞』

それらの制限を忘れさせ、振り返って深く考えさせないために、演者はこの『嘘ひとつない台詞』を使います。

演者の台詞と、自分が頭の中でやったことが同一である場合に限り、観客は「自由に自らの頭の中で選択した」と思い込み、演者を信じます。

その上で当ててこそ、本当の奇跡なのです。