トップコントロール、リバース、カードの飛行も可能にするフォース法 

自由選択に見え、汎用性に富んだフォース法です。

フォース終了時には既にトップコントロールが終わっていて、リバース現象も行え、勿論カード予言、カード当てに使えて、フォースカードを覚えさせた後は、至る所から出現させることも出来ます。

使用デックは基本的にレギュラーですが、ダブルフェイスカード1枚を要します。このカードのみ処理出来れば証拠は残らず様々な奇跡が起こせます。

販売されているダブルフェイスカードで構いませんが、クラブのQをフォースしたくて、不要カードを2枚貼り合わせて使ったのがきっかけでした。
通常のダブルフェイスカードよりも厚みがあったほうが扱いやすかったため、今でもこのフォース法使用時には自作のものを使っています。

では、H7/CQというダブルフェイスカードで解説します。

セット

トップにレギュラーのクラブのQ、トップから1/3あたりにレギュラーのハートの7,そのすぐ下、ボトム側にH7/CQカードを配置します。
ダブルフェイスカードの向きは表向きで広げるとH7が2枚並んでいる状態です。

手順

セットを崩さぬように約半分からアンダーカット、ジョグシャッフルで元の状態に戻し、H7が並んでいるところから分けてボトム側の2/3パケットを相手に渡します。
演者のパケットにはH7/CQカードがボトムにあり、それを避けるとレギュラーのH7が見え、トップにレギュラーのCQがあります。

演者は自分のパケットを表向きで、左手のディーリングポジションで持ちます。
観客に渡したパケットを混ぜてもらい、裏向きで1枚ずつ配ってもらいます。
ディールさせると観客の目線は演者の手元から絶対に外れますので、頃合いをみてH7/CQカードの下にブレイクを作っておきます。

何処かでディールの手を止めてもらいます。
観客が配る手を止めたら間髪を入れずテーブル上に配られたカード群のトップ1枚を右手に取ります。「手元のカードがいいか、テーブル上にあるカードがいいか」、のように訊いてしまうとテンポが悪くなるので演っておりません。

右手のカードの持ち方は裏向きのビドルグリップです。
そのまま両手を近づけて、右手人差し指で演者が持つ1/3パケットのトップ(ハートの7が見えているH7/CQカード)を指差すと自然に裏向きのカードはH7/CQカードの上に、やや右側にズレて乗ります。
右手を離し、ハートの7のインデックスが見えたまま話し続けます。

演者:「私の勘が冴えていれば、配り終えたこのカードは数字が7のカードのはずです。ハートの7はここにあるので、他の3枚のいずれかでしょう。同じ赤い7,ダイヤの7であればかなり良い結果です。」

話しながら裏向きカードを左親指で1度引き寄せ、ダブルプッシュオフします。裏向きのカードのすぐ下はハートの7であり、矛盾がないためダブルプッシュオフによるアディションには気づかれません。

右手でダブルリフトして(ターンノーバーしない。2枚持ち上げるだけ。)カードフェイスを観客に見せます。

本当に数字7のカードかどうかだけを訊きます。勿論、答えは「NO」です。

答えを聞いたら溜息をつくように「なーんだ・・・」といった感じで左手のパケットのトップに戻します。
裏向きのカード1枚のみをテーブル上にあるカード群の中に紛れ込ませます。

観客の手元に残っているパケットとテーブル上にある山と合わせ、2/3パケットをシャッフルしてもらいます。
2/3パケットを返してもらい、演者の1/3パケットをその上に重ねると観客が見たカードCQのトップコントロールが終わっています。スプレッドすればCQのリバース現象が起きます。

シナリオとしては、数字7のカードを勘で当てそこねた代わりに、何かの現象を観客が見たカードCQで起こす、という感覚になります。

以上ですが、トップにセットするCQを事前に抜き取っておいて財布の中に入れておけば財布に飛行するカードです、これは何処からでも出せます。
カードケースの中に入れておくと、ダブルフェイスカード処理が楽になります。

ダブルプッシュオフとダブルリフトが出来ないと難しいかも知れませんが、ブレイクを作ったカードの上に乗せてずらさずに持ち上げるだけです。
観客は見せられたカードの確認に注意がいっており、さほど厳密なダブルプッシュオフ、ダブルリフトでなくても成立します。

観客にカードを見せるときは演者は顔を背け、カードの厚みを見せないように『面』として、観客の視線に対し直角にカードを立てて見せると上手くいきます。
あまり不安視する箇所はないフォース手順です。

封筒に、裏色の違うCQを入れ、更にカードケースにその封筒を入れておけば、観客がカードを確認するまでに時間を稼げます。
その間にH7/CQカードは処理できるでしょう。

H7/CQカードの処理で1番簡単なのはデックをスプレッドしてリバース現象にしてしまうことです。
ここで現象が起きていますので、1つめのMAGICは終わったかのように「クラブのQ以外を使ったMAGICをやりましょう」と、H7/CQカードをケースに入れてしまえば、証拠隠滅完了、デックは『1枚足りないレギュラーデック』の状態です。

H7/CQカード処理後、観客が見たカードのリバースで終了と見せて「実は。」と、ポケットなどから裏色の違うCQを出せばカード予言にもなります。
いろいろと試してみてください。
観客がどういうときに目線が外れるか(ミスディレクションがかかる瞬間が)、手に取るようにわかります。

自作ダブルフェイスカードを使っているわけは、この方法でCQをフォースしたかったということ以外に、レギュラーのH7と触っただけで見分けがつくからです。
ダブルプッシュオフも厚みがあったほうがラクでした。
「スプリングボード」、「AKA」に使ったりもしています。
フォースしたら直接使うのではなく、ワンクッション置くと良いですね。

補足

オープン・プリディクション

観客に青裏レギュラーデックを持たせます。
演者は赤裏のCQを予言のカードとして左手に持ちます。
観客はデックを混ぜてから1枚ずつ、表向きにしながら配ります。
何処かで手を止めて裏向きのまま、演者は受け取ります。
この受け取った観客がCQです。

解説

赤裏レギュラーのCQの上に重ねて、CQ/CQダブルフェイスカードを乗せ、これを1枚のように演者は持っています。
観客が持つ青裏レギュラーデックにはCQがありません。

受け取った青裏カードを1度、演者が持つ2枚の上に重ね乗せ、ダブルプッシュオフ、ダブルリフトして観客に見せればオープン・プリディクションが成立します。
ダブルターンノーバーでもOK。

枚数が少ないとダブルプッシュオフ、ダブルリフトの指の使い方が少々異なり、方法が違ってきますので慣れずにやりにくいなら、演者が持つ予言は1枚という設定ではなく、赤裏デックのテキトーにカットした箇所(「ピンときた箇所」でもいい)にあるボトムカードを表向きで見せておく、ということにしておけば、パケット、もしくはデックとして左手に持てます。
表向きですからオープンな予言です。
理屈は先述したH7/CQカードフォース法と全く同じです。
演者がカットする箇所を『表向きの赤裏レギュラーCQの上にCQ/CQダブルフェイスカード』← ここにすれば良いだけです。
カードスイッチには気づかれないでしょう。このような完璧な予言にしてしまうと用具を疑われますから上記手順にしているだけです。

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